第140回 最近なんだか体がだるい人へ|原因は“腸漏れ”かも?腸のバリアを守る生活習慣

腸漏れ(リーキーガット)にご用心

―疲れ・肌荒れ・慢性病のカギは「腸」にあった!―

最近、「なんとなく疲れがとれない」「肌の調子が悪い」「病院では異常なしと言われるのに不調が続く」――
そんなお悩みを抱える方が増えています。
その原因、もしかすると「腸漏れ(リーキーガット)」かもしれません。

詳しくはYouTubeにもアップしていますので、そちらも併せてご覧ください

腸は“栄養の通り道”だけではない

腸は食べたものを消化・吸収するだけの臓器ではありません。
免疫やホルモン、さらには心の健康にも深く関わっています。
つまり、腸の状態が悪くなると、体全体の調子にも影響が及ぶのです。

腸漏れ(リーキーガット)とは?

腸の壁は非常に薄く、普段は“必要な栄養だけ”を通すフィルターのような働きをしています。
ところが、食生活の乱れやストレスなどで炎症が起きると、このフィルターに“すき間”ができ、
本来なら通さないはずの有害物質や未消化の食べ物が血液中に漏れ出してしまいます。

すると、体はそれを「敵」とみなし、免疫が過剰に反応。
その結果、次のような不調が起こりやすくなります。

  • 慢性疲労:常に炎症が続き、エネルギー不足に
  • 肌荒れやアトピー:皮膚も炎症の影響を受ける
  • アレルギー悪化:花粉症や食物アレルギーが強く出る
  • 自己免疫疾患:リウマチや甲状腺のトラブルなど
  • 生活習慣病:糖尿病・動脈硬化などにも炎症が関与

まさに、「腸は全身の健康の出発点」なのです。

腸漏れを招く生活習慣

腸を傷つける原因は、特別なものではありません。
私たちの日常の中に潜んでいます。

  • 高糖質・高脂肪の食事(糖化や酸化の原因)
  • 食品添加物・過度なアルコール・薬の乱用(特に抗生物質)
  • ストレス・睡眠不足
  • 運動不足

これらが重なると、腸内環境が悪化し、“腸漏れ体質”になってしまいます。

腸を整える生活習慣

腸を健康に保つには、特別なことをしなくても大丈夫。
毎日の小さな積み重ねが大切です。

食事では:

  • 発酵食品(味噌、納豆、漬物、ヨーグルト)
  • 食物繊維(野菜、海藻、きのこ、雑穀)
  • 良質なタンパク質(大豆、魚、鶏肉)
    を意識し、
    白砂糖や加工食品、過剰なアルコールは控えめに。

生活習慣では:

  • 規則正しい睡眠
  • 適度な運動(腸の蠕動を助ける)
  • ストレス対策(深呼吸・散歩・趣味など)

漢方的な視点から:
漢方では、消化吸収をつかさどる「脾(ひ)」を整えることが基本です。
補中益気湯、六君子湯、小建中湯などが代表的なものになります。
どれを飲むかは、個人の体質にもよりますが、
補中益気湯:よく風邪をひくし、胃腸も弱いタイプ
六君子湯:焼肉など脂の多いものを食べると調子を崩すタイプ
小建中湯:子どものお腹の痛みにはファーストチョイス
胃腸虚弱タイプ・冷えタイプ・ストレスタイプなど、体質に合わせた養生法を取り入れることで、腸の働きが安定します。

まとめ

腸のバリアが壊れると、体のあちこちで不調が起こります。
しかし、腸をいたわる生活を続ければ、疲れや肌荒れが自然と改善していくことも少なくありません。

「最近、なんとなく不調…」と感じる方こそ、まずは“腸”を見直してみてください。
きっと体も心も軽くなるはずです。
一人で悩まず、ご相談も受けていますので、ご気軽に公式LINEからお問合せお待ちしています。

美泉堂薬局 西谷 啓

投稿者プロフィール

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創業63年の信頼と経験。
美泉堂は「病名のない不調」や「検査では見えない不安」に、
漢方・鍼灸・波動セラピーの三本柱で向き合っています。
あなたの"本来の元気"を一緒に取り戻しましょう。